二胡Q&A

このコーナーでは二胡に関するよくある質問(FAQ)に対して、二胡姫がお答えします。
あなたの二胡に関する疑問が解決できれば幸いです。こちらのお役立ち情報もご利用ください。

購入前によくある質問

Q1. 楽器初心者でも二胡は弾けますか。
もちろんです。逆に楽器経験者だから簡単に弾けるというわけではありません。努力に比例しますので、がんばって練習あるのみです。
Q2. 独学で練習できるかどうか不安があります。
もちろん教えてくれる人がいればそれに越したことはありませんが、独学不可能というわけではありません。教材や映像をしっかり揃えるのと、あとは少しずつでも、できれば毎日「基礎」練習することです。たとえ教室に通っていても、毎日練習しない人はいつまでたっても上達しません。練習が習慣化するまでは、意志の力で毎日行うよう自分にルールを課しましょう(ちなみに物事は3ヶ月続けることができれば、後は習慣となってラクになると言われています)。
ただ、ずーっと独りで弾き続けるのは楽しみもなくなって来ますので、演奏発表の機会を作るとか、友達を巻き込むなどして、長く二胡を楽しめるように工夫してください。
Q3. まったくの初心者にオススメの二胡はありますか。
価格的に、最初は「紅木」製の二胡を選ぶのが無難でしょう。当店では、二胡を弾いてみたいけど続くかどうかわからない、予算がどうしても足りない、本格的に弾くためではなく、まずは気軽に触れて楽しんでみようという方へオススメするお手ごろ価格の二胡トライアルセット(紅木製)を販売しております。
これから本格的に二胡と向きあっていきたいとお考えの方や、最初からいいものを買って長く持ちたいという方、あるいは教室に通うなど先生がつく予定のある方は、上位クラスの「黒檀」「老紅木」や「紫檀」、「名人製作」の二胡から始められるのもオススメいたします。
▼参考):
当店では店頭でも二胡を販売をしていますが、これから二胡を始めたい方が来店されて、二胡の音色を実際に聞き比べると、ほとんどの方が5万円以上のランクの二胡を購入されます(低価格の二胡を買うつもりで来店された方でも)。
最初は続けられるかどうか不安なものなので、低価格の紅木製二胡からのスタートでも全然構いません。ただし、弾き続けていくにあたり、それなりの品質の音しか出ませんので、音や響きに飽きてしまい練習する意欲がなくなる傾向はあるようです。また、ある程度演奏技術を積むと、音色の違いや、高音の響き具合が分かってくるようになり、比較的早い段階で二胡を買い換えるかどうかと悩まれるお客様も多いです。特に楽器経験がある方や長く弾き続けていきたいとお考えの方は、当店としては可能な限り上位クラスの購入をオススメいたします。
しかし、「楽器も音楽も始めてで、教えてくれる人もいなくて、しかも続けられるかどうか自信がないけれど、一度くらい触れてみてから考えたい」という方は、低価格二胡を選ばれても結構かと思います。
Q4. 初心者にオススメの教材はありますか。
練習にあたっては、「教則本」や「映像・DVD」など複数教材をそろえることをオススメします。当店では、初心者に限らず、再び二胡にチャレンジされる方にもオススメな教材を揃えていますので、まずはコチラをご覧ください。 → ◆初心者オススメ商品一覧
Q5. 「紅木」や「黒檀」「紫檀」など、木の材質による違いは何ですか?
木の違いは音色の違いと考えていただいて結構です。二胡に使われる材質の中では「紫檀」が最良とされています。ちなみに、堅い木が良いとされ、一般的に棹と共鳴胴と糸巻きは同じ木が使われます。
ところで、同じ木の材質によって値段に違いが出ることがありますが、これは製作者や製作メーカーによって仕上がりが異なるためです。製作者や製作メーカーの違いについてもご参照ください。
Q6. 糸巻きに「木軸」と「金属軸」がありますが、どう違うのですか。
金属軸は調弦がしやすいので初心者向きです。ただし、木軸に比べると演奏中に巻きが甘くなりやすくなります。木軸はガッチリ固定できると弦が緩まず安定するのが特徴です。音質は金属軸でも木軸でもさほど変わりません。ただし金属軸は、壊れると修理に費用がかかるようです。
コチラもご覧ください。 → ◆二胡について 各部の名称
Q7. 共鳴胴(琴筒)の「六角形」とか「八角形」などはどう違うのですか。
共鳴胴(琴筒)は、スピーカーの役割を果たす部分です。弓で弦を弾いた(擦った)音が、駒、皮を伝ってここで拡大されて外に出ていきます。胴の形によっても、音質や音量に微妙な違いがあるので、好みによって分かれます。音質が美しいのは「六角形」、音量が優れているのは「円形」、両方のバランスが取れているのが「八角形(後方円形)」と言われていますが、比較的音量が大きいです。胴の形はいろいろありますが、現在出ている二胡のほとんどは六角形と八角形(後方円形)ですので、初めて二胡を弾く方はそのどちらかを選ぶのが無難です。当店では「六角形」の二胡を中心に扱っています。
Q8. 二胡の楽譜はどんなものですか。
二胡は「1・2・3……」と数字で音階を表現する「数字譜」というものを使います。五線譜との対応は以下の通りです。
  1. ファ
その他半音や全拍などの表現はありますが、音の高さが数字順なので覚えやすいのではないかと思います。
Q9. 調弦(チューニング)はどのようにしますか。
開放弦(弦をどこも押さえないで弾いたときの音)で調弦します。内弦開放弦をDの音、外弦開放弦をAの音に調弦します。使用する道具としては、電子チューナー、音叉、調子笛(ピッチパイプ)、あるいはピアノなどを使用すると調弦しやすいでしょう。
当店でも電子チューナーを扱っていますので、お持ちでないときはオススメいたします。一般的な電子チューナーを使った調弦方法をご紹介していますので、こちらもご参考ください。
ちなみに初心者はあまり気にしなくてよいことですが、同じドレミファソラシドでも、実はいろんな種類のドレミファソラシドがあり、一つではありません。例えば中国では「三分損益法」という手法に基づいた律で音を合わせるのですが、それが西洋のドレミとまったく一緒ではないということです。そのため他の楽器とセッションするとき、同じ音を弾いているはずなのに若干の違和感を感じることがあるようです。しかしこれはごくわずかな違いですので、普段は気にしなくて結構です。
Q10. 立って二胡を弾くことはできますか。
胴にフックをつけて腰に固定したり、紐をつけて肩からかけることによって、立ったままでも演奏することができます。ちなみにこれは「站立式」という正式な名前のついている演奏姿勢で、中国の農村で昔、お祭りや結婚式の際に歩きながら二胡を演奏することがあったそうです。当店で取り扱いの立式演奏用ホルダーは腰に固定するタイプです。
Q11. 自宅で練習したいのですが、音が迷惑にならないか気になります。
駒の代わりに鉛筆やペンなどを置くと、音が小さくなります。これは古くに使われる裏ワザですが、鉛筆の種類によっては音がさほど小さくならないこともあるようです。また、鉛筆の直径によっては音程が変わりますので、再度調弦が必要になります。適当なものがないという方は、当店で小音専用の小音クリップを扱っていますので、こちらをお買い求めください。音程の高さはほとんど変わらず、簡単に音が小さくなりますのでオススメです!
Q12. ワシントン条約の関係で、ニシキヘビは輸出入できないと聞いたのですが。
その通りです。普通の旅行者が中国から二胡を持ち帰ろうとすると、二胡に使われているニシキヘビがワシントン条約にひっかかるため、空港税関で取り上げられます(皮をご自身で剥がされることもあるそうです)。事前に、いろいろと手続きを経ないと、ちゃんと皮付きの二胡を手に入れることができません。そのため二胡は、正規輸入手続きの許可を受けた業者から仕入れている販売店で購入するほうが良いでしょう。もちろん、当店の商品は正規輸入商品のみを扱っております。
Q13. 製作者や製作楽器メーカーによって違いはあるのですか。
二胡は、製作のほとんどが手工です。材料の木材や、音色に重要なニシキヘビ皮などは、自然の素材を使用しています。製作者や製作楽器メーカーによって、音質のや仕上がりに違いが出ます。そのため、同じ材質や作りでも値段が変わってきますから、製作者や製作楽器メーカーも判断基準の一つになります。現在、二胡の製作工房が多いのは上海・蘇州・北京ですので、多くの業者がそれらの地域の二胡を扱っております。また、各地に腕の良い製作者がおり、当店では著名な製作者の名人精制二胡や、気鋭のこれから期待できる製作者の高級二胡など幅広く取り扱っております。
二胡選びに関してご不明点やご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。店長からアドバイスさせていただきます♪
⇒お問い合わせはこちらから : お問い合わせフォーム
Q14. 定期的にメンテナンスしないといけないでしょうか。
定期的なメンテナンスというよりは、保管の方法が大切になります。楽器全般に言える事ですが、急激な温度や湿度の変化は楽器に大変大きなダメージを与えます。「購入後の保管」を読んでいただき、大事に扱ってください。
Q15. 最初から調弦や弓に松脂を塗ることができるか心配なのですが。
二胡は高価なモノでも安価なモノでも良い音を出すように調整(設定・セットアップ)をしなければなりません。必ず調整をしなければ良い音は出ないのです。当店でお買い上げの二胡は、調弦や松脂塗りなど、良い音が出るようすべて調整してお送りしておりますので、独学の方はもちろん、教室に通う方でも担当の先生の手を煩わせる心配がないのでスムーズに練習に入れます。お届け後すぐに二胡を弾くことができます♪
※他業者様やオークション等で購入を考えている方は、事前に音色を調整して送っていただけるか確認したほうが良いかと思われます。
Q16. 二胡を単品購入する場合に付いてくる付属品を教えてください。
弓はもちろん駒(装着済み)、千金(装着済み)、コンジーディエン(装着済み)、予備弦など、二胡を演奏するのに必要なものは一通り無料でお付けしております。他に持ち運びや保管に便利な二胡ケースもお付けします。
Q17. 二胡に保証はありますか。
はい。お買い上げいただいてから1年間の保証がついています。保証期間内に棹や共鳴胴などに自然に変形や歪みがあった場合や、皮に自然に破れがあった場合は、無償で修理いたします。
※人為的な原因による破損の場合は保証対象外となります。

購入後によくある質問

Q1. 二胡の保管はどのように行うのですか。
二胡を長く使うために、以下の保管手順を守ってください。
  • 練習を終えたら、弦や棹胴などを柔らかい布で拭きましょう。特に弦には、弓の松脂や手汗がついているため、放っておくとサビの原因となりますので、よく拭き取っておきましょう。できれば練習前にも拭くようにするとなお良いです。適当なものがないという方は、当店でも楽器お手入れクロスを扱っていますので、そちらをお買い求めください。
  • 弓は、手に持つところを上にして、糸巻きにかけておきます(手に持つところが下でも間違いではありません)。その際、弓の松脂が棹と弦に触れないよう、棹と弦はハンカチや布、楽器お手入れクロスなどで包んでおくほうが良いです。
  • 弓の毛の部分は直接手で触れないように気をつけましょう。手の脂で、松脂のすべりが悪くなり、音が出にくくなります。
  • 保管する際は、横倒れ等での破損防止のためなるべくケースに入れるほうがいいですが、専用の二胡スタンドなどに置いて保管しても大丈夫です。ただし、保管場所は高温多湿な場所は厳禁です。特に湿気の影響を強くうけます。また乾燥しすぎてもよくありません。直射日光やエアコンの風が直接あたる場所に置くのは避けましょう。車の中に長時間放置するのも、決してやってはいけないことの一つです。そのような場所を避けて、保管するようにしましょう。
  • → 【動画解説】二胡の弓のかけ方・はずし方について
Q2. 弓が汚れてしまいました。どう手入れすればよいですか。
ぬるめの石鹸水で弓の毛を丁寧に洗い、自然乾燥させます。完全に乾燥したあとは、普段より多めに松脂を塗っておきます。ただし、弓の毛はとてもデリケートな部分なので、あまりオススメはしません。もし前述のことを行っても音色が良くないようでしたら、買い替えをオススメします。 → ◆二胡弓(琴弓)一覧
Q3. 弓の毛が切れてしまいました。どのようにすればいいですか?
切れたりゆるんだりした弓毛は、ハサミで根元から切るようにしてください。このとき、手で引っ張ってはいけません。無理に引っ張ると、他の毛までゆるむことがあるからです。
Q4. 最近二胡を始めたのですが、良い音が出ません。
新しい二胡、いわゆる新品の二胡は、最初はきつめの音が出ることがあります。丁寧に時間をかけて弾きこむことで、ヘビ皮や楽器が馴染んでよい音が出ますので、良い状態で管理しつつ、大事に弾いてあげましょう。
Q5. 松脂(マツヤニ)は弓にどれくらいつけますか。
新しい弓の場合、全体にいきわたるように松脂を塗ります。弓毛の裏と表、大体5~10分くらいかけて塗ります。一度塗れば、後は軽く塗るだけで結構です。
松脂を塗る(補充する)タイミングは、個人の練習量にもよりますが、毎日何時間も弾く方であれば、練習のたびに、練習前に軽く(3~4往復程度)塗ったほうがよいでしょう。2、3日おきに1時間ほど練習される方であれば、練習三回のうち一回軽く塗る程度でいいでしょう。または、8~10時間弾いたら一回塗るという時間タイミングでもOKです。弾いてみて白い粉が多量にふき出ると、つけすぎですが、弾きこむうちに余分な粉が徐々に落ちてきますので心配はいりません。その際は、松脂を塗るのをしばらく控えてください。 音がでない場合や、音色にムラがある場合は、逆に足りないということです。
また、松脂が新しい場合や、表面がツルツルして塗りにくい場合は、カッターやハサミで松脂の表面に少しキズをつけると塗りやすくなります。
※松脂を塗るとき、弓毛を素手でギュッと握らないようにしましょう。手汗や手の脂が、弓毛に付着すると松脂が塗りづらくなり、音色に影響する場合があります。指先でタッチする程度なら問題ありません。
→ 【動画解説】二胡の松脂(マツヤニ)について
Q6. 開放弦では問題ないのですが、高音部でチューニングが合わなくなります。
開放弦で正常に調弦できても、高音部で内弦と外弦がきれいに合わないことがあります。原因として、弦の劣化の問題、千金の向き、駒の位置のズレなどが考えられます。まず駒と千金が水平かどうかを確かめます。それでも合わない場合は、弦を換えます。弦を換える際は、内弦と外弦の両方を換えます。メーカーによって弦の製作方法が異なりますので両方とも必ず同じメーカーの弦をお使いください。
Q7. 演奏中、耳障りな音(雑音)が多いのですが。
二胡本体や弓、駒が新しい場合や、天候や室内の乾燥状態によって雑音が出ることがあります。対処方法としては以下の通りです。
  • の材質や形、大きさの違うものに換えてみる。 → ◆二胡駒(琴碼)一覧
  • 駒がヘビ皮の面の真ん中あたりに位置しているか確認する。
  • 千金の紐を結びなおしてみる。または、固定タイプ千金に換えてみる。 → ◆固定千金(千斤)一覧  ◆紐千金(千斤)一覧
  • 雑音を抑える役割をするコンジーディエン(駒の下のスポンジや布)の大きさや厚みを変えてみる。大きなものに換えるとより効果的に雑音が消えますが、ただし音量は減少します。
  • ヘビ皮が硬くきつく張られている場合(新品二胡の場合など)は、弦を外して、皮の部分をもむようにして親指で押して柔らかくします。皮はすぐには柔らかくならないので、毎日根気良く行います。思い切って少し強く押す必要があるのですが、破れないかどうか不安な方は、専門家や先生にお願いしてください。
  • 弦の劣化も影響するので、弦を交換してみる。 → ◆二胡弦(琴弦)一覧
Q8. 皮が破れたり、棹が折れたりした場合、どこで修理できますか。
お近くに二胡を扱う専門店があれば、お問い合わせください。当店でも修理を受け付けておりますので、皮が破れたりした場合などはお気軽にお問い合わせください。
Q9. 中国で二胡を買ったのですが、税関で皮を取り上げられました。
ワシントン条約によって、ニシキヘビの輸出入は厳しく規制されています。当店へお問い合わせいただければ、お手持ちの二胡に皮を張ることができます。
Q10. 弓の毛の張りを調節したいのですが。
弓を手で持つ側の端のほうに調節ネジがありますので、そのネジを回して張りを調節します。また、緩めるほうに回していくと、最終的には毛と弓棹がはずれます。二胡本体から弓をはずしたい時におこなってください。
Q11. 微調器(アジャスター)はどのように使用しますか。
微調器を取り付ける箇所は、外弦の糸巻きと千金の間あたりの外弦・内弦それぞれに取り付けます。
取り付ける際は必ず弦を緩めてください。糸巻きを回してある程度調弦をしたあと、微調器で調整をおこないます。
微調器のネジを回すと、弦が微妙に緩んだり締まったりしますので、細かな音程を調整することができます。
→ ◆微調器(アジャスター)一覧

その他の質問

Q1. ギターやバイオリンなど別の楽器の弦を代用できますか。
二胡専用の物を使われることをオススメします。二胡の弦は根元の部分が輪になっており、共鳴胴の下にある引っ掛け金具に取り付けます。長さもバイオリン用などでは足りないこともあったりしますので、やはり二胡は二胡専用のものを使うのが一番でしょう。